遊離テストステロンはAGAにとって重要な要素の一つです

遊離テストステロンという男性ホルモンが、AGAにとって重要な要素の一つになっていることをご存知でしょうか。

この記事では遊離テストステロンやその他の男性ホルモンについて、AGAとの関連性についてなどをまとめました。

これを読めば遊離テストステロンについてしっかりと理解ができると思います。

1.テストステロンとは 

テストステロン

遊離テストステロンについて説明する前に、まずは簡単に男性ホルモン「テストステロン」について説明したいと思います。

テストステロンとは男性ホルモンの一つで、男性にとって骨格や筋肉、体毛などを男性らしい身体つきにするためには欠かせないホルモンです。 

それでは男性ホルモンについてもう少し詳しく説明したいと思います。 

遊離テストステロン

 遊離テストステロン

遊離テストステロンとは身体の中にある全てのテストステロンの中の1%~2%くらいしかない、他の何とも結合していない自由なテストステロンの事です。

この遊離テストステロンがもたらしてくれる効果としては、

  • 精力の増加
  • 筋力の増加
  • 体脂肪の増加
  • やる気を出させる

などが知られています。

テストステロンの中でもとてもアクティブ、つまり活性が高いもので、他の成分の影響を受けて急に増えたり減ったりすることがないので、ドーピング検査の際にチェックする成分でもあります。

量はかなり少ないのですが、男性にとってはかなり重要な役割を果たすのが、この遊離テストステロンということになります。

もう少し詳しく理解するために、他のテストステロンについても説明したいと思います。

SHBG結合テストステロン

 SHBG結合テストステロン

これは性ホルモン結合タンパク(SHBG)というたんぱく質としっかり結合したテストステロンの事です。

このSHBG結合テストステロン、活性がまったくない、つまり全然働かないテストステロンで良くも悪くも人体に何の影響も与えません

このSHBG結合テストステロンが増えてしまうと、遊離テストステロンの量が必然的に少なくなってしまい、結果的に性機能不全や、やる気の低下などの症状が起きてしまいます。

アルブミン結合テストステロン

 アルブミン結合テストステロン

これはアルブミンというたんぱく質とゆる~く結合したテストステロンの事です。

総テストステロンの98%は先ほどのSHBG結合テストステロンとこのアルブミン結合テストステロンになってしまいます。

このアルブミン結合テストステロンはアルブミンとゆる~く結合しているので当然、アルブミンと離れたりすることもあります。

つまり、活性が見られるテストステロンであり、実際に機能する活性型テストステロンはこのアルブミン結合テストステロン遊離テストステロンになります。

この活性型の2つのテストステロンが実際に働いてくれているのですが、遊離テストステロンとアルブミン結合テストステロンの働きに違いがあるかは、まだわかってはいません。

この3種類が「テストステロン」と呼ばれているものです。

遊離テストステロン表

この3種類について説明したところで、遊離テストステロンがどのようにAGAに関わってくるのかを説明したいと思います。

2.AGAとの関係 

まずは簡単にAGAの原因について説明させてください。

AGAの原因 

AGAの原因を簡単にイラストにしてみました。

AGAの原因

テストステロンが5αリダクターゼという酵素の影響を受けてジヒドロテストステロン(DHT)になることでAGAが発症します。

遊離テストステロンとAGAの関係 

先ほど説明したAGAの原因の中で出てきた、テストステロンこそが、遊離テストステロンになります。

つまり、遊離テストステロン5αリダクターゼによってジヒドロテストステロン(DHT)という強力な男性ホルモンに変換されることでAGAが発症してしまいます。

AGAになる確率の高さは、血液中に遊離テストステロンが多ければ多いほど高い、ということになっています。

ですが、それ以外にもアンドロゲンレセプターにも感受性という個人差があるので、遊離テストステロンの差だけが個人差になるわけではありません。

上記で説明したSHBG結合テストステロンで、何の影響も与えない、と説明しましたが、実は一つだけAGAに関して働いています。

SHBGとしっかり結合することにより、遊離テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に変換されるのを抑制しています。

3.AGAの観点から見た対策 

遊離テストステロンがジヒドロテストステロンになることでAGAが発症し、抜け毛が発生するという事は、どのように対策すればよいのでしょうか。

実は、何もしないが一番の得策になります。

遊離テストステロンを減らせば、その分、ジヒドロテストステロンも減るのではないかと考えた方もいらっしゃるとは思いますが、遊離テストステロンを減らすと、

  • 女性化乳房
  • 男性更年期障害

などが発症します。

遊離テストステロンは男性ホルモンなので、これが減ってしまうと体つきが女性らしくなっていったり、やる気が失われ、無気力な状態が続いてしまうようになってしまいます。

男性が更年期障害を患うのは、加齢によって男性ホルモンが減少してしまうからで、その状態と同じようになってしまいます。

しかし、男性ホルモンを増やし過ぎても、攻撃的になってしまったり、最悪、男性ホルモンを自分の体内で分泌する力がなくなってしまう恐れがあります。

つまり、AGAの対策としては遊離テストステロンに何かするのではなく、ジヒドロテストステロンに変換してくる5αリダクターゼという酵素を抑制するのが一番良い対策になります。

AGAの対策についてはこちらに詳しく紹介しています。
AGA対策はこれで完璧!AGAの原因と対策方法

4.その他の使われ方 

遊離テストステロンにはその他の使われ方として、男性更年期障害の検査にも使われています。

男性更年期の症状としては、

男性更年期障害の症状一覧

というものがあります。

男性更年期障害の検査は採血にて行われますが、その際に見られるのが遊離テストステロンです。

遊離テストステロンは活性の高いテストステロンで、加齢とともに減少してしまいますが、何かの影響を受けて急に減ったりすることのないため、検査を行う上で最も測定しやすい成分となっています。

5.まとめ 

いかがでしょうか。

遊離テストステロンは量こそ少ないですが、AGAにとっては重要な要素であることが分かっていただけたかと思います。

しかし、遊離テストステロンが少なかったり多すぎても良くないので、もしも増やしたり減らしたりしたいと感じたときには医師としっかり相談するようにしましょう。